転職回数が多い人が、転職で不利になる理由

日本では、転職回数が増えれば増えるほど、転職は不利になると言われます。
一般的には、20代で経験社数が3社(転職2回)、30代で経験社数が4社(転職3回)になると多いと感じる企業が
ほとんどでしょう。
中には、20代で2社、30代で3社でも多いと捉える企業もありますし、中には年齢に関わらず、
中途で採用する人材の要件を転職経験1回までと決めている企業もあります。

転職が当たり前の時代になっているにもかかわらず、何故企業は、応募者の転職回数を気にするのでしょうか?

①転職回数の多い人は、自社にも定着しないと思われる
今の日本企業は、中途採用を積極的にしているものの、まだまだ終身雇用の考え方が抜けきっていません。
中途採用であっても、一度採用した人材は、長く自社で活躍して欲しいと考える会社が多いです。

会社側からすると、転職回数の多い人は、いずれまた転職をしてしまう可能性が高いと判断され、
敬遠される傾向にあります。

転職が当たり前になりつつある世の中ですが、日本の企業の根底の考え方は「長く働いてもらいたい」という
風潮が強いというのは、どこか矛盾しているようにも思えますが、転職回数を気にする企業が多いのは
終身雇用の考え方がまだ根強いというのも現実です。

②何度も転職をしている人は、その人自身に何かしらの問題があるのではないかと勘繰られる
面接の際、転職理由は必ず質問されますが、その質問の答えはあくまでも自己申告ですので、誰にも証明できません。
欧米では、リファレンスレターというものが存在し、前職の上司や同僚が身元保証人になる制度がありますが、
日本では一般的ではありません。

面接で、転職理由の整合性をしっかりと確認するようにしても限界があります。
そのため、転職回数が多い人の採用を敬遠する会社もあります。

それでは、転職回数が既に多くなっている人が転職を成功するには、何をするべきでしょうか?
◎整合性のある転職理由を面接で自信を持って話せるように準備する
転職回数が多くても、ポジティブな理由であったり、筋の通った理由であれば、フラットに評価してくれる企業もあります。
面接に進む前に、書類選考で厳しい評価をされることもありますので、職務経歴書に転職の理由を明記することも
1つの手です。

◎転職自体を慎重に考える
そもそも論になってしまいますが、現職に留まった方が良い場合もあります。
会社が倒産してしまったり、労働環境が極端に劣悪であったりなど、どうしても転職をする必要がある状況でなければ、
転職とは異なる方法で今の状況を打開できる術があるかもしれません。

転職は、あらゆるリスクを伴うということを念頭に置いていただきたいと思います。

今は転職回数が多くない人であっても、この先、転職を繰り返してしまう可能性もあります。
転職を繰り返す、いわゆる「ジョブホッパー」になってしまうと、キャリアの積み上げがしにくく、
必然的に待遇も上がりにくくなってしまいます。

ジョブホッパーにならないためには、しっかりとご自身の転職の「軸」を持って、慎重に転職先を選ぶこことが重要です。
※「転職の軸」については、以前のブログにも記載していますので、是非ご参照ください。

転職活動においての「軸」とは?